真宗基礎講座Ⅰ開催
研修名称:『真宗基礎講座Ⅰ』
開催期日:2018年12月2日(日)午後1時~午後4時まで
講 師:小泉 元瑞(瑞雲寺住職)
会 場:札幌別院
参加人数:65名
参加寺院数:15ヶ寺
テ ー マ:「親鸞聖人の歩み」
今回は瑞雲寺の住職小泉元瑞氏を講師にお招きして、「親鸞聖人の歩み」というテーマのもと講義をいただきました。講義の中で、近親者を亡くされた方のお話があり、そのことを通じて聞法するという新しい生活が始まったとの話がありました。
私にとって虚しい満足しきれない、しあわせがはっきりしない生活の中で、聞法の生活に出会い、浄土に往生したい、往生浄土の生活へと変化していくということ。それは親鸞聖人も生涯をかけて聞法をされて、ただ念仏して仏になると言われるに至った歩みであろうと、あらためて感じたことであります。
また、座談において、はじめは知り合いもいない中、一人でお寺に行ったところ、お斎作りや清掃を通じて友達ができたという話がありました。それに対して講師は、寺の手伝い等を通じて、そこから同じ聞法の仲間であると育てられていく、それでよいのではと言われておりました。
また講義の中で、小学生から永六輔さん対しての質問が紹介されました。それは「人間、最後は死ぬのに、どうして生きているの?」との質問でした。
「最後は死ぬのに」という、虚しい未足のこころが究極的関心・根源的能動という聞法の生活を求めている。それは、自分の行為や存在の意味を問うことではないであろうかと述べられて、東本願寺の塀に掲げられている「生まれた意義と生きるよろこびを見つけよう。」という命題も提示されました。
日々毎日の満足できない生活の中でより一層私たち僧侶も同行同朋ということを忘れずに共に聞法生活を送りたいと思う講習会でありました。
報告者 上島教悟