2023年度寺属教化部門『寺属学習会』
日時:12月5日(火)・12月6日(水)14時~17時
会場:札幌別院 本堂
講師:鬼頭 武志 氏(本山本廟部式務所堂衆)
講題:「葬儀執行に学ぶ」
内容:講義・実技講習
参加者:5日 教化執行部4名・部門員5名・参加者23名・組執行部4名
6日 教化執行部4名・部門員5名・参加者19名・組執行部3名
計36名 26ヶ寺
12月5日、6日の2日間の日程で寺属学習会が開催されました。昨年度に引き続き本山本廟部式務所堂衆の鬼頭武志先生を講師としてお迎えし、「葬儀執行に学ぶ」というテーマを基に、ご講義をいただきました。
1日目の前半では真宗大谷派の葬儀執行の流れとその意義についてご教授いただき、後半では三匝鈴の打ち方・路念仏・七條袈裟の着用の仕方を丁寧に教えていただきました。
2日目の日程では中陰勤行にて勤めるかけ和讃や葬儀執行の流れを実技講習という形でご指導いただきました。和讃の節譜の扱い方や、葬儀式の諸作法などを確認していく中で、私自身がどれだけ自己流で判断し、誤った理解のもとで仏事を務めていたのかということを知らされました。
質疑応答の時間の中で、鬼頭先生が「地域の文化や風習によってそれぞれ儀式の形も異なるため、本山の形式が絶対ではなく、あくまで提案という形でお話させていただいている」と仰っていたことが私にはとても印象に残りました。なぜならば、普段の私がそういった「地域性」というものを都合良く解釈していたからではないかと思います。昨今簡略化されつつある葬儀式について、僧侶の立場である私が無意識的にその現状に慣れてしまい、おざなりになっていたのではないか。鬼頭先生のご講義を聞かせていただくことで、亡き人を仏として見送っていくための儀式を務めるということの責任の重さについて改めて認識することができました。
最後になりますが、本山よりお越しいただいた鬼頭武志先生、ご参加いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。
報告者 黒澤 康聡