2022年度 石狩南地域「寺属研修会」
開催期日:2023年2月9日(木)16時〜17時30分
講 師:吉田 敦史 氏(第4組 島松寺)
会 場:札幌別院旧御堂
テーマ:「儀式作法の心得 帰敬式執行の修礼」
参加人数:12名
参加寺院:8ヶ寺
参加スタッフ:2名
【報告】
今期は慶讃法要に合わせて、組内慶讃委員会の部会にて儀式作法や帰敬式の在り方について種々検討がなされている。そこで、部会の具体的な方針に先立ち、当地域で今一度、帰敬式の執行について学ぶ機会を設けることとした。講師は当地域幹事の吉田敦史氏にお願いした。
当日は、札幌別院旧御堂にて吉田氏より本山配布の『帰敬式執行の手引き』と自前の資料を用いながら「帰敬式執行の手続き」「帰敬式の準備」「帰敬式の次第」「帰敬式執行の実践」の講義をいただいた。氏が住職を務める島松寺では、昨秋の創立記念事業として帰敬式を執行していたことから、式当日に至るまでの手続きなどを具体的な事例や見本を交えてお話しいただいた。中でも、帰敬式の準備として最も大変であり大切であるものとしてご門徒の事前学習会であることをご教示いただいた。
帰敬式の実践では、当研修会の参加者を受式者に見立て、吉田氏が執行役として実際の帰敬式の次第に沿って行った。剃刀を入れる際には、参加者の中から「思っていたよりも動きが速い」との感想が聞かれた。
質疑では、当地域内や組内の寺院において毎年の報恩講に合わせて帰敬式を執行している話が出たが、同時に寺院によっては本山や別院で受式するものと説明しているとの声も聞かれた。自坊では帰敬式は特別な事業として大きな法要に合わせて行っていたが、昨年にあるご門徒夫婦の帰敬式を執行した際に、非常に喜んでおられたことと、それを機に法座に足を運んで下さったことがあったことを想起した。本研修会を通して、改めて法名をいただくことの意義について考える機会となった。
報告者:阿部 智