札幌第2地域「慶讃法要テーマ学習会」
札幌第二地域
「宗祖親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年」慶讃法要 テーマ学習会
2022年4月18日(月)13:30~
札幌市北区 大法寺
「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」
講師・・・足利智文氏(第9組 法養寺)
参加人数・・・17人(10ヶ寺)
この度、4月18日に札幌第二地域の慶讃法要のテーマ学習会が開催されました。講師として、足利智文氏(第9組 法養寺)をお招きして、「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」をテーマにお話ししていただきました。
最初に、2019年から掲げられている「南無阿弥陀仏 人と生まれたことの意味をたずねていこう」というテーマについて、ご自身が2018年に起きた安平地域の地震を震源地付近で経験したこともあり、自分の中で何か腑に落ちない思いがあったこと、そしてだからこそ今回改めて向き合いたいと話されました。その上で、1923年に立教開宗700年記念法要が行われ、高倉会館が開館したこと。また真宗各派協和会(現在の真宗教団連合)が「真宗宗歌」を発表したことを紹介され、今回の慶讃法要に至るまでの宗派としての活動についてお話しくださいました。それを踏まえた上で、今回のテーマ作成にあたり、「南無阿弥陀仏」という名号を最初に掲げたのが、僧侶四人と、御門徒二人であったこと。真宗の教えに生きるものとして、仏様が選ばれた名号、「南無阿弥陀仏」を最初の言葉にしたということが大事であったとおっしゃいました。それから、名号の後に続いて「人と生まれたことの意味をたずねていこう」と掲げられていますが、これは、私たちが「相手を同じ人間として見ない」ということがあるが故に大切なテーマであるとお話しくださいました。そのことを説明される中で、あるニュース番組でのお話を紹介されました。それは、質問者が第二次世界大戦の元日本兵士に対して「アメリカ兵を殺した時どんな気持ちだったか?」と問うと、その兵士は「敵の船、飛行機を攻撃しろと言われて、そのことしか考えなかった。人を殺そうとは思わなかった」と答えたというやり取りでした。戦争は人を人間として見ない。この現代、日常生活においてもそう言えることがあるのではないかと話されました。
講義の後に、講師とスタッフ二名の三人でディスカッションを行いました。スタッフから、「立教開宗800年とはなぜ?」という質問が出たり、講義の内容を深める時間になったのではと感じました。
閉会式の前に、慶讃法要のお知らせとして、宗務総長や一楽真氏のお話をプロジェクターで流したのですが、見やすくてよかったとの意見がありました。今回のテーマ学習会を機に、今後も慶讃法要に向けて地域の取り組みなどを考えていきたいと思います。
報告者:寺田沙世