秋安居開催
事業:寺属教化部門『秋安居』
日時:2019年12月4日(水)14時~19時、5日(木)14時~17時30分
会場:真宗大谷派北海道教務所講堂
講師:木村宣彰(2018年本山安居本講々者・大谷大学名誉教授)
助言指導:厳城孝憲氏(極楽寺住職)白山敏秀氏(生振寺住職)老松憲生氏(光明寺住職)野原量慧氏(慧照寺住職)
議題:安楽集講要
内容:講義、座談会(質疑も含めて)
今年度の秋安居は、木村宣彰先生を招いて道綽禅師著作の「安楽集」について講義をいただきました。その講義では、当時の中国の時代背景から始まり、悟りを求めて仏道を歩んだ道綽禅師が、「涅槃経」の「聖道門」から、「大経」の「浄土門」へと帰依していく姿を説明されていました。その中で、木村先生は時機の問題について何度も言及し、浄土教こそが「末法の時代に凡夫が凡夫のまま救われていく教え」であるということを強調されていました。仏法は学術的な理解にとどまるだけではなく、実践的にその時代の生活の中で活かされていくものであるということ。それを鈴木大拙氏の「現代人は最も抽象的なことを具体的に体得しなければならない」という言葉を引用しながら、現代社会に身を置く我々の在り方について疑問を投げかけてくださいました。
講義の最後には、少数の班に分かれて班別座談会を行いました。座談会の中では、講義の中で生じた疑問や、日々の法務の中で抱える問題意識など、それぞれの班が自由に話すことで自らの学びのきっかけとすることができました。