石狩南地域-企画型研修-「寺属学習会」
石狩南地域「寺属学習会」
日 時:2018年2月16日(金)15:00~18:00
会 場:北海道教務所
講 師:浅野俊道 師 第5組樹教寺住職
テ ー マ:近代宗門の歴史と同朋会運動について
参加対象:第4組石狩南地域内寺院12ヶ寺 住職・坊守・すべての僧侶・寺属
参加人数:20名
参加寺院:11ヶ寺
□開催趣旨
運動の起こった経緯、運動が願いとしていたもの、当時を振り返って今を感じることなど、実際に関わっていた方の生の声を聴く機会をもつ。
同朋会運動について、今の若い世代の寺属は、開申事件や分裂報恩講といったスキャンダラスなお東騒動の歴史を断片的に耳にすることはあっても、当時何が起こり何が問題となっていたのかをしっかり学ぶ機会がない。
同朋会運動が、単に大谷家と宗派の紛争を打破するためのものであったなら、宗本一体となった時点で運動の目的は果たされ、運動は過去のものとなっていただろう。
しかし、現在も宗派の施策は同朋会運動を柱として組まれている。当時運動を起こした人々の願いを引き継いで現在あることを自分自身がどう受け止めるか。講義をきっかけに質問や意見を交わし今後の学びにつなげる場としてまいりたい。
■研修報告
石狩南地域では、先ず僧侶自らが学びを深めることが大事なのではないかとのことから、企画型研修に於いては寺属を対象とした学習会を実施しました。
今年度は、宗門に混乱の歴史があることや現在も当派の基幹の信仰運動である「同朋会運動」がなぜ起こり今も続いているのか、そのことを知らない世代が増えてきていること、また同朋会運動約50年の歴史の中にいた、老壮年世代もあらためて確認をすることが大事なのではないかとのことから、教務所長を務められるなど、同朋会運動の真っ只中に宗門機関におられた第5組樹教寺浅野俊道ご住職をお招きして、『近代宗門の歴史と同朋会運動について』をテーマにご講義をいただきました。
先生からは、「真宗同朋会運動からの学びと歩み」「宗門白書」「同朋会運動を生きてきた北海道教区の人たち」等の詳細なる資料をご用意いただき、その資料をたどりつつ、実際の現場で起こっていた事なども交え、混乱の歴史も同朋会運動も決して他人他人事ではなく、私たち一人のひとりの問題であり、私一人が同朋としての私自身に出遇うことこそが「同朋会運動」の原点であるとのお話しをいただきました。
先生の講義を受けてのち、2班に分かれて座談会を行いましたが、暁烏総長を迎えるまでの宗門財政逼迫の時代や開申事件などの話しを初めて聞いた世代には戸惑いも大きく、老壮年世代の助言もいただきながら座談は進められました。
当初の予定では混乱の時代から同朋会運動の始まりまでをご講義いただく予定でしたが、こちらが設定した講義時間が短く、同朋会運動の始まりのお話しを詳しく聞くことが出来ませんでしたので、地域内で話し合いを持ち了解いただけたなら、次年度も同じテーマで学習会を開催し学びを深めてまいりたいと考えています。
報告者:松本達也